北野異人館を運営しはじめて、1年半が経った頃。
私は、この街に約120社もの真珠加工業者があることを知りました。
メディウム邸の山側には「山本通り」、南側には「パールストリート」。その間に、「山本宝」がいる。
それはまるで、神戸の真珠文化を未来へつなぐ役割を、街から託されたような不思議な巡り合わせでした。
真珠のことをもっと知りたい。
その想いに導かれ、業界の第一線で活躍されている磯和さんを訪ね、伊勢湾の真珠養殖場へ向かいました。
そこで、直感のままにひとつの貝を選び、そっと開くと、中から現れたのは、約9ミリの大きなブルーパール。
深い海の記憶を閉じ込めたような、碧い輝き。白く小さな真珠が多いなか、職人さんたちも驚くほど珍しい一粒でした。
ブルーパールは、微生物などの影響によって偶然生まれるもの。かつては「失敗作」と呼ばれ、捨てられることもあったそうです。
けれど、傷も、偶然も、思いどおりにならなかった時間も、光の当て方を変えれば、かけがえのない美しさになる。
ミスSDGsとして活動してきた私は、その一粒に運命を感じました。
「宝パールは、ブルーパールのブランドにしよう」
2023年7月7日、七夕。
一粒の碧い真珠から「TAKARA PEARL」は生まれました。
偶然を運命に、失敗を宝物に変えながら。
その奇跡の物語は、今も静かに続いています。
TaKaRa